きめ細やかな対応をするために
東京未来大学では、2007年4月の開校以来、在校生のおよそ半数にあたる通信教育課程を支える基本的システムとして dotCampus が利用されている。「本学は8ターム制なので、WEBの支援環境でないと対応できないんですよ」と、dotCampus が不可欠のツールである理由をシステム担当の脇真人さんは説明する。こども心理学科の末藤美津子准教授の分析によれば、8ターム制は「学生の意欲を高め、履修率を高めること」に有効である。
しかし、ほとんど1ヶ月程度おきに期末のテスト、レポートがやってくる。きめ細やかな対応をするためには、テストやレポートの提出に、さらに郵送ベースのテキストだけでカバーできない追加情報や参考資料の配布に「授業中にプリントを配るような感覚で」使える dotCampus が必要なのである。
「暗闇に向かって投げていたボール」を受け止めるツール
経営上も重要な dotCampus
それが望ましいことかどうか議
論はあるかもしれないが、この
時代の大学は、「学生から選ん
でもらえないと経営的に成り立
たなくなるんですよ」と、脇さ
んは考えている。学生にとって
負担の大きいコース設定は、敬
遠される。dotCampus は、学生の
負担を軽減する手段として、経
営上も重要な役割を果たしてい
るのである。
通信制には通信制特有の運営の難しさがある。たとえば、通信課程では募集段階でパソコンが使えることを前提にしているとはいえ、学生のスキルや環境が多様な中で、小さなトラブルは絶えず発生する。「100%トラブルを防げるということはないので、その後のケアをどうしていくかということが重要になってきます。WEBの支援環境ですとその後の対応が楽ですね。できる限り早めに対応してあげるということです」と、脇さんは強調する。
さらに、通信課程には、顔が見えないことからくる独特の困難がある。dotCampus のプロフィール欄を学生が書き込むことで、「学生のイメージが掴みやすくなりますね」と、末藤先生は話す。また、脇さんは、「学生同士お互いの顔が見えるようになってきて、つながってくる」と考えている。
末藤先生の印象に残っているのは、こんなエピソードである。「通学の場合は対面で顔が見えるけれど、通信の場合、全く顔が見えないわけですよね。そんな方の中に、『暗闇にボールを投げているような感じがあったんだけど、添削が返ってきたことによってともに学んでいるという感じがするのがとてもよかった』というようなことを言って来た方があったんです」。このように、dotCampus は、教員が学生に寄り添うことを可能にしている。
さらに、掲示板を使って学生同士がアドバイスをしあう場面も見られるし、教員の側で学生同士のディスカッションを促すような工夫をする場合もある。もっとも、そうやって学生同士のコミュニケーションが活発になると、「学生同士が直接メールでやりとりするようになりますね」と、キャンパスアドバイザーの前田孝治さんは笑う。
高い満足度
柔軟な dotCampus
Eラーニングに限らず、授業の内容が利用するツール
に引きずられて変わってしまうことは、ある程度は避
けられないと、脇さんは話す。けれど、dotCampus に関
しては、そういった傾向に対して「ソフト的に対応で
きる」「柔軟性」があると、脇さんは評価している。
dotCampus の使用を前提にしてコースが組み立てられているとはいえ、開学から日の浅い東京未来大学では教員のスキルもまちまちである。「使い勝手の面では、細かなことがいろいろありますね。ボタンを間違えて押してしまうとか」と、末藤先生は笑う。しかし、教員のスキル向上に対する意欲は高い。そして的確なサポート体制がある。現場からの要望が、システムのアップグレードに反映されるという信頼がある。前田さんは、「要望に対する対応の満足度を1から5であげるなら5です」と、冗談めかして笑った。
今後の展開について、脇さんは、「WEBの支援環境については、まだ過渡期だと思います。今後どんどん増えていくと思いますが、dotCampus はその中で勧められる製品だと思いますよ」と、太鼓判を押した。